落語・寄席 |
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「落語」というのも、日本の独特な文化・文芸です。 まず、漫才とは違ってまったく一人で演じられます。それでいて、講談のよ うな説明口調ではなく、会話が中心です。だから、一人の噺家が、全登場人物 の役割を演じ分けます。 にもかかわらず、衣装や舞台道具はほとんどなく、使うものといったら、扇 子と手拭ぐらい・・・・。 こうやって考えてみると、かなり独特な文芸であると思いますよね。 さて、難しい説明はさておき、現在、東京で常設の寄席は4箇所しかありま せん。浅草の浅草演芸ホール、新宿末広亭、上野鈴本演芸場、池袋の池袋 演芸場。最近は若い人の間で、寄席に行くのがブームとか? 昔は、落語をお手軽に楽しめるような寄席がいくつかありました。 たとえば、今はなくなってしまいましたが、「名画座」の代表と言われた、 池袋の「文芸座」。「文芸座」と「文芸座地下」とあって、「地下」の方はも っぱらポルノ映画の上映でしたが、金曜日の夜に、「文芸座金曜寄席」という のをやっていて、安い料金で落語を楽しむことができました。 安くても、トリは有名な落語家だったんですよ。 それから、どこのホールだったか忘れましたが、銀座で土曜日の昼に開かれ ていました。これはたぶん、1980年頃で短期間だったと思うので、知って いる人は少ないでしょうね。 テレビの深夜時間にもよくありましたよね。特にTBSは、名人円生師匠の 落語をたくさん放送してくれました。深夜に、名人のすばらしい話芸に引き込 まれていくのが、なかなか楽しいものでした。 落語は台本があるわけではなく、師匠から弟子へ口伝えに教え込まれるもの で、さらに、その場の雰囲気などでアレンジも可能なため、演じる人が違えば もちろんのこと、同じ人でもいつも同じとは限りません。今演じられている落 語はその場1回限りというような面もあるのが面白いところです。 |
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